Christmas Rose
執務室に残った二人は、暫くお互いに黙っていた。
マグは気を使い、今夜は仕事を辞めて部屋に戻った。
「…あの。」
先に口を開いたのはメアリーだった。
「…私は……」
「メアリー」
メアリーの言葉を遮り、ルイは腕を引いた。
そして、メアリーを抱きしめた。
「すまない…」
ルイの切ない声が部屋に響いた。
ゆっくりと身体を離すと真っ直ぐにメアリーを見つめた。
「…聞いてほしい」
ーー
翌朝、アリスは朝の支度が終わると部屋で本を読んでいた。
「アリス様、メアリー様がお見えです。」
美しいドレスに少し化粧を施し、ブラウンの髪もハーフアップにしたメアリーは見違えるようだった。
「…メアリー、もうすっかり具合は良さそうね」
メアリーは優しく微笑むと、深く頭を下げた。
「…色々と、ありがとうございました」
元気そうなメアリーを見てアリスもほっと一安心した。