way of life


頬を染め、気恥ずかしそうに話すレノン。
そんなレノンを見て、梨乃は思わずクスリと笑った。



「ふふっ、はい。明日、楽しみにしていますね」

「あ・・・はい。僕も」




レノンは、ホッとしたように肩を落とすとにっこりとほほ笑んだ。
その微笑は、梨乃の心を安心させ、穏やかにさせたのだった。




「プリンセス、明日の午前のレッスンは取りやめてもいいんですよ?」




部屋を後にし、自室に戻る途中で、クロウが伺うようにそう言った。
今回のレノンの訪問が入ったため、取りやめることもできたが、梨乃はそれをしなかった。




「いいの。今できることを、全部やりたいの」

「プリンセス・・・」

「私はまだ、プリンセスとして無知で未熟だから。少しでも、すすみたいの」




クロウは、梨乃が辛いことから逃げたいのではないかと。
そのために、がむしゃらになっているのではないかと、不安だった。




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