夢物語
今までのことを思い出してみると
私はちゃんと〝彼女〟をしていなかったのかもしれない。
でも、そんななか健一はなにも言ってこなかった。

何か不満があれば言ってくれればよかったのに
そしたら、何か改善できたんじゃないかな…。




あああああああああああああああ


なんだか私が悪かったみたいに
なってきた。
………いや。やっぱり私は悪くない。




「結局どっちよ‼︎」




そう叫びながらベッドにダイブした。
近くにある大きなクマのぬいぐるみを抱きかかえて


「ねぇ、私どうすればいいの?」


…そんなこと言ってもだれも返してくれないのに
余計にさみしくなってきた。
でも今なにか話さなければ
後悔が積もるだけなの。



「…そっか。元気だして!」


ん?声が急に聞こえた。


「だれ?」


「びっくりしちゃった?
ごめんね…でも君が困っている姿を
放っておくことはできなくてさ……」


…くまのぬいぐるみがしゃべっている。
もしかして命がやどったのかしら。

「うんうん…そうだよ。
君の手伝いが出来ればとおもっていたら
しゃべることができたんだ…
そしてね、本題なんだけど
時間を巻きもどてみるのはどうだい?」

「え?…そんなことができるの?」

「もちろん。僕は君のヒーローなんだから。
じゃあ数年前に!」






ええええええええええええええ












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