君に遺された恋
アル    愛の交錯
ベッドで何してたんだ…?

レグルス様とミラの衝撃的な光景を思い出さないように。


そう思えば思うほど、2人の姿が私の頭の中をちらつく。

使用人部屋へ向かう途中、
中庭に庭師のアイビーの姿を発見し、私は足を止めた。

彼はかつて庭掃除の使用人で、
私を城の前で拾ってくれた命の恩人でもある。


「やあアル。どうしたんだい?」

花に水をやりながら優しく微笑むアイビー。

私を拾ってくれた当時、アイビーは20歳。
彼は私を娘のように可愛がってくれる。


「ねぇ、どうにもならないことってどうしたらいいのかな?」

「おかしなことを言うね。何かあったのかい?」

「うん。まぁね。でも今は言いたくない。」

「そうか…」


彼は手を止めずに花に水をやる。
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