君に遺された恋
ミラ    愛の交錯
ベッドであなたの上に覆い被さり、
あなたの鼓動を近くに感じて、
私は幸せの絶頂を全身で受け止めていた。


私を胸に抱いたまま、髪を手でといてくれるレグルス。



魔女の力を覚醒して良かった。
あなたの心を手に入れることができた。



そう幸せを噛みしめていると、
私の下に居たレグルスが私を優しく下にする。


トロンとしたブラウンの瞳で、
今まで以上に愛しそうに私を見つめるレグルス。


「レグルス…見つめすぎ。恥ずかしい…」


私は胸の高鳴りを鎮めることができなくて、思わず手で顔を隠した。
レグルスが覆い被さるようにして私の耳元でささやく。


「ミラ…好きな気持ちが溢れたらどうしたらいいんだろう。」


これが魔法の力?
今まで「好き」だとか言ったこと無いのに…
< 63 / 173 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop