君に遺された恋
痛々しい身体を前に、そんな言葉しか出てこない。

私はたまらずレグルス様を抱きしめた。


「?!」


びっくりするレグルス様の胸に顔をうずめ


私ならこんなひどいことしない。
ちゃんとあなたを愛する自信がある。
怪我なんてさせない。


心の中で静かにそう誓った。


「…痛いよアル。」

「はっ!すみません…つい…」


私から体を離すレグルス様。

「でも心配してくれてありがとう。この事は…」

「秘密ですね。」

「うん。」

そう言って困ったように笑い私の頭をくしゃっと撫でてくれる。



愛しいレグルス様…私があなたを助ける。
ミラになんか渡さない。
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