君に遺された恋
シャーラ  歯車
私は生まれながらにして魔女の力を持ったバケモノだった。

両親ですら私の力を恐れ、幼少から抱くことさえ拒まれ愛情はひとつももらえなかった。


ー 20年前 ー

城で魔女の募集があると聞いて、私は初めて城を訪れた。

【応募資格】魔女の力を持った人
      18歳以上

なんて簡単な応募条件なんだ…怪しい…
そう思いながらも私は城の門を叩いた。


「何か御用ですか?」

「あの…魔女の募集があると聞いて…」

「あぁ、それならこちらへどうぞ」


私は見たことも無いくらい大きな客間に通され、
あまりの豪華さに息をのんだ。

「それでは係の者を向かわせますので少々お待ちください。」


パタン…

ドアが閉まり、一人きりになると静かな幸福感で涙がこぼれた。
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