君に遺された恋
魔女のお母様シャーラは私の生まれや
お父様のことについて話してくれない。

夜遅くに帰ってくる事が続いたかと思うと
昼にも家に居る事があり、
正直、どんな仕事をしているのか知らない。


優しいのかと思うと冷たくて…


だからこそ、私はまっすぐに私を愛してくれる人が欲しかった。


レグルス…


ズキン……


はっと目を覚ますと辺りは暗い。
私また…寝込んでいたのね。


あの苦しみから何日経ったのかしら…

私は自分の部屋から出てお母様に尋ねることにした。

ギィ…


「お母様…お母様居ないの?」

しんと静まりかえった家に時計の秒針の音だけが響いている。
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