強引同期と偽装結婚することになりました

次の日、午前休を取って大急ぎで結婚式場の人と打ち合わせ。優木くんは来客の予定が入ってどうしても休めず、私一人で来た。


さすがに偽装結婚は伏せておいたけれど、おばあさんに結婚式を見せてあげたいということを話すと式場の人が全力で協力してくれると言ってくれた。


良かった。偽装とはいえ、やるなら本物と同じようにやりたい。


大慌てで選んだウェディングドレス。それでも自分が気に入ったものを選べたし、袖を通すと偽装結婚だということも忘れて普通に結婚するのかという気持ちにもなる。



でも、優木くんだけじゃない。私だって結婚するには、まだ早い。


浩との結婚だって『結婚』の二文字に踊らされていただけで具代的なことなんて何も考えてなかった。


それだけ『結婚』という言葉は楽しい、嬉しい。ハッピーという単語を思い浮かべるもの。

でも、『結婚式』を挙げることと
『結婚』をすることは違う。


だから、今は偽装結婚でいいんだ。企画を頑張って形にして、成功させる。そのときまでは。