強引同期と偽装結婚することになりました
早く、行かなくちゃおばあさんやみんなを待たせてしまう。挙式予約は14時。普通ならもう、花嫁は到着して準備しているはずなのに。
私の気持ちとは裏腹にお客様は、ゴールデンウィークでないと無理の一点張り。こんなときに限って、周囲も電話対応に忙しそう。どうしよう。
「・・・代わります。急いでるんですよね?早く行ってください」
「き、桐島さん?」
「早く、行ってくださいって言ってるんです。もしもし、お電話代わりました」
相手に声が聞こえないように受話器を抑えて早く行けと言ってくれたのは桐島さん。あんなに私を敵視していたのに。
ありがとうと声を掛け、タイムカードを押して急いで会社を飛び出した。
「葵さん、こっちこっち」
会社の前に停まっていた一台の見覚えのあるファミリーカー。助手席から聞こえてきたなつみちゃんの声に駆け寄ると、運転席には薫くんの姿。
「迎えに来てくれたんだね。ありがとう」
「乗って乗って。よしっ、薫兄。ぶっ飛ばしちゃって!」
「よし、任せとけ。今日初乗りだけどなんとかなるよな」
「えっ?えー!!」
私の雄叫びと共に加速していく車。優木くんの安全運転とは大違いの荒っぽい運転に酔いそうになった。
私の気持ちとは裏腹にお客様は、ゴールデンウィークでないと無理の一点張り。こんなときに限って、周囲も電話対応に忙しそう。どうしよう。
「・・・代わります。急いでるんですよね?早く行ってください」
「き、桐島さん?」
「早く、行ってくださいって言ってるんです。もしもし、お電話代わりました」
相手に声が聞こえないように受話器を抑えて早く行けと言ってくれたのは桐島さん。あんなに私を敵視していたのに。
ありがとうと声を掛け、タイムカードを押して急いで会社を飛び出した。
「葵さん、こっちこっち」
会社の前に停まっていた一台の見覚えのあるファミリーカー。助手席から聞こえてきたなつみちゃんの声に駆け寄ると、運転席には薫くんの姿。
「迎えに来てくれたんだね。ありがとう」
「乗って乗って。よしっ、薫兄。ぶっ飛ばしちゃって!」
「よし、任せとけ。今日初乗りだけどなんとかなるよな」
「えっ?えー!!」
私の雄叫びと共に加速していく車。優木くんの安全運転とは大違いの荒っぽい運転に酔いそうになった。