強引同期と偽装結婚することになりました
あくまでも、託児所に拘っていた視野の狭い私にくれたアドバイス。赤ちゃんを預かってもらえないなら一緒に入ればいい。

でも、他のお客さんの目を気にしなくていいようにツアーの時間だけ貸出をお願いしてみるということ。


「ただ、そんなことをしてくれる銭湯があるかは分からない。だからこそ、候補はいくつあってもおかしくない」


ここから、バスで1時間以内に行けるスーパー銭湯を片っ端から見ていくことにした。


今日は私、一人での下見。今月は優木くんと休みが一緒になる日がない。


さすがに何度もシフトの変更をきいてもらうわけにもいかず、下見はお互い単独で行くことになった。


優木くんと行きたかったな。なんてそんなことを思いながら、バスに乗り込む。とりあえず、後ろから二番目の窓際に座った。

そういや私たち、結婚式はしたけれどそんなデートらしいデートって今、思えばそんなにしていないような気がする。

恋愛と勘違いしている。社長に言われた言葉がやたらと残っていた。そんなわけないと頭を振って否定する。


優木くんの言動にドキドキするし、本当に優木くん以外の人と付き合いたいとも思わない。それでも、恋愛要素が少ないと言われるのは、


やっぱり・・・男女の関係がないから?
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