強引同期と偽装結婚することになりました
「俺を利用しろ」
6月になると、そろそろ本格的に企画を進めることになる。それなのにまだ下見に行っていなかったことに気づいた。

なので休日の今日、私もバスに乗ってスーパー銭湯に行ってみることにした。

ようやく、春らしくなってきた5月。ゴールデンウイークは忙しく休みもなかったから羽を伸ばすのも兼ねてゆっくりお風呂に浸かるのも楽しみ。


私が第一希望としているスーパー銭湯はここから40分くらいバスに乗ったところにある託児所付きのスーパー銭湯。


でも、優木くんに言われたのは、その銭湯だけに絞ると断られたときに企画倒れする。だから、託児所付きのスーパー銭湯だけじゃなく、多数のスーパー銭湯に行くこと。



「でも、それじゃ私の企画の意味がなくなってしまうよ」


「葵の企画は『母親のためのツアー』だろ?確かに、託児所はないかもしれないけれど、一定の時間なら貸出してくれるかもしれない場所があるかもしれない」
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