久瀬くんは〇〇恐怖症
さっきから部屋に服が散乱して、

その中で一人悩む私は

側からみたらどう映ってるんだか。

そうこうしているうちに、

なんとか服を選び終え、

髪もきれいに整えた時にはようやく10時。

よかった、まだ時間に余裕ある。

そう考えつつバッグを持ってリビングに向かうと、

そこにはようやく起きてきた和樹がいて、

私の格好を見て首を傾げる。

「今日なんかあったっけ?」

「えーと、久瀬君と…」

「ああー、デート今日だったのか」

で、デート!?

「デートじゃなくて、新しいカフェにちょっと行ってくるだけだよ!」

そう、ストレス発散のためにね!

だから断じてデートではないよ!

「けど二人でだろ?」

「ま、まあ」

「いや、完全にデートだな」

そう言ってソファに寝転がる和樹に

かっと頰が熱くなる。


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