久瀬くんは〇〇恐怖症
「おい、なにしてんだよ」

急に低い声が聞こえたかと思えば…

「く、久瀬君っ…」

なんと久瀬君!

し、しかもイケメンバージョン…!

「なーんだ、待ち合わせしてた?」

「正直勝ち目ねぇ…」

そう言ってナンパ男(?)さんたちは去っていった。

ナンパ、だったよね?

…まったく、趣味の悪いナンパ男だ。

なーんて、そんなことを考えてから

我にかえって久瀬君に向き直る。

「久瀬君、助けてくれてありがとう」

「……別に」

そう目を合わさずに言う久瀬君。

「こっちこそ、昨日…」

「え?」

「……昨日、あの女らに言ったこと」

女ら…

「ああ、キラキラ女子のことね」

「キラキラ女子?」

そう言って首をかしげる久瀬君。
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