久瀬くんは〇〇恐怖症
かぁあああ…////

「久瀬、俺もまた明日なっ。
涼介さんも、また」

「おー」

「またね」

「じゃあおじゃましましたー」

「お、おじゃましました」

そう言うと和樹をぐいぐい押して久瀬君の家を出る。

「ちょっ優雨、押すな」

そう言う和樹を無視して

ドキン…ドキン…と鳴る自分の心臓に耳をすませる。

ドキン…ドキン…ドキン…

今、絶対顔赤い。

久瀬君の笑顔破壊力ありすぎ…

かぁああ…と再び赤くなる頬をペチンと両手で挟んで、

「か、帰ろっか」

「はじめっからそのつもりだよ。
帰って晩飯なに作るか考えよーぜ。
今日も母さんいねーって」

「あ、そうなんだ」

そのあとも和樹と色々喋りながら帰ったけど、

頭の中には久瀬君の微笑んだときの表情と、

涼介さんに言われたことばかりが浮かんでいた。
< 71 / 293 >

この作品をシェア

pagetop