ぼっちでも


◇◇◇


目覚めると部屋の中はもう真っ暗で、私は一瞬自分がどこに居るのか分からなかった。泣いたまま眠ってしまったせいで、目が腫れぼったい。だから、起きる気力もなかった。


泣き疲れて眠ってしまったのはいつぶりだろ?


もうこの場所がどこであろうとどうでもよかった。どこに居ようが、私の居場所はどこにもないのだから。


だけど、このままって訳にはいかない。これから先の事も少しは考えないと。


だけど泣きながら寝てしまったからか、ジーンと頭が痛い。この状況じゃあろくな考えも浮かばない。そう思ったら何だか先の事なんて考えるのが馬鹿らしくなって、私はごろんと寝返りを打った。


暗闇にも目が慣れた頃、トントンと私の部屋のドアを誰かがノックした。が、気分じゃあない私はドアに背を向けるように寝返りを打ち、返事は返さなかった。

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