地獄の果てでキミを愛す
自分にも貴方にも
もう嘘を吐いていたくない……。


でも直哉を失う事も怖いの。


私に彼氏がいないと知ったら……。
貴方は私をどう想う……?


嘘を吐いていたと軽蔑をする?
それだけならまだいい。

貴方に捨てられる事。
それが1番、怖いの……。


「桜……今の……本当か……?」


目を瞑って貴方がいなくなる恐怖を思い浮かべていたら
すぐ近くから聞き慣れた声が聞こえてくる。


頭がおかしくなるかと思った。


速まる鼓動。
ジワリと滲む汗。
途切れる息。


そんな私を彼は真っ直ぐに見つめていた。



「な……なおやっ……起きてた……の?」


満足に喋ることも出来ず
ただ直哉に視線を向ける事だけで精一杯だ。
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