地獄の果てでキミを愛す
何度も重ね合った体。


今更、何の戸惑いもないけれど……。


ある意味今日が初めてだ。


貴方と心が通じ合って抱き合うのは……。



「桜……俺でいっぱいになれ。
お前の身も心も俺色に染めてやる」

「うん……直哉でいっぱいにして。
貴方以外の事を考えられなくなるくらい……私を染めて」



私の答えを聞いたうえで
直哉は深く口付けを落とした。


今まで私の意見なんて
無視だったくせに……。


こういう時に限って聞くなんて。


貴方は本当にズルいのね。


私の心も、体も。


とっくにあなたに染められているわ。
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