もっと、キスして

バースデーパーティー



朝、目が覚めると目の前に龍青がいて。


自分でお願いしといてあれだけど、少し恥ずかしかった。



「おはよ、龍青。」

「…ああ。」

「起きてたの?」

「起こされた、いま、お前に。」



カタコトだし。

眠そうだし。


「ふふっ、ごめんね?」

「朝飯は何が食いてえの。」

「フレンチトースト作ろうと思ってた。」

「寝てろ、作ってやるから。」


今日学校なの忘れてずっとこうしてたい。


誰かとおはようって言って始まる朝がこんなに幸せなんだって知らなかった。


「龍青、1日お世話になりました。」


寝たままで伸びをしている龍青に言う。


「いつでも世話してやるよ。」


得意気に笑う彼。


ちょっと胸が締め付けられるような感じがしたのは気のせいってことにしよう。



「今日学校行けそうか?」


「うん。」


「朝ごはん食べてからゆっくりでいいから支度しろ。」


「ありがと。」



そう言うと龍青はベッドから降りて部屋を出た。



私は龍青の匂いにつつまれて安心していたのか、また眠りに落ちた。


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