桜道【実話】
『タバサ…』


《…ンン?》


『行くぞ!』



【あっ!仕事だ】



あたしは飛び起きた。


ナオは

もう作業服に着替えて

いた。



《うわぁ~寒い!!!》


『そうか?

俺、慣れちゃったよ』



【ドキン…ドキン…】



あたしの冷えた手を

ナオの温かい手が

そっと

包んでくれる。



車はスピードを出して

会社へ向かう。




『じゃあ出発するぞ!』


《うん~いいよ~》



トラックはライトを点灯

して動き出した。



あたしは

ワクワクしていた。




こんな大きなトラックを

動かす

ナオの横顔が

頼もしく見える――――





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