桜道【実話】

仕事

『眠くなったら横になっ

ていいからな~

毛布もあるし~』


《うん!でもまだ平気》


夜中の景色は

ライトで綺麗に見える。


《ナオ、眠くないの?》


『平気だよ!

俺、10分寝れば

復活するからさ~』


《そうなの~?!》





ナオは

いつも辛そうな姿を見せ

ない。



弱音も吐かない。



どうして

そんなに強いのだろう?



誰かに甘えたりしないの

だろうか?





「ナオく~ん聞こえる?」



【??えっ?誰?女?】



無線から

女の人の声がした。



『聞こえてますよ~』


ナオが笑顔で答える。



あたしの心音が高鳴る。



嫌な予感がした。




あの

向日葵の封筒の記憶が

よみがえる――――





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