桜道【実話】
『着いたぞ!!』


《焼き肉?!》


『嫌いか?』


《ううん!好き》



あたしは男の人と

ふたりだけで焼き肉を

食べるのは初めてだった。



【やっぱ…女の子が焼く

のかな??】



あたしは緊張する。



『いっぱい食べろよ!』


そう言ってナオが

手際よく焼いてくれた。



【ナオ優しいね…キュン】



『雛ちゃんだっけ?

今日、拓ちゃんのトラッ

ク乗ってたぞ!』


《えっ?雛が!トラック

に??》



驚きで箸が止まる。



『拓ちゃんの仕事にくっ

ついてったんだろ!学校

あるのにな…』


あたしは雛に電話してな

かった事を思い出した。



《今日学校休んでた…》


『俺らの仕事は夜から翌

日の夕方までなんだよ!

それに女の子乗せてても

意外と平気でさ!』



【雛…拓ちゃんと一緒だ

ったんだね。

でも…拓ちゃんにも彼女

がいるんだよね?】




男という生き物は

みんな平気で

二股を

かけるのだろうか―――





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