悪魔に取り憑かれました。

同じ?

「おにーちゃん、今日はあやとりしよー!」


「わかったわかった」



あれから毎日、真珠の病室に通うようになった。


昼間は母親が来るからその間に人間を不幸にして回って、夕方に行くようにした。



「俺が来てることはおかーさんには内緒だぞ」


「うん!」



母親に話されたら、また変な誤解されそうだしな。



「おにーちゃん、おなまえなんて言うの?」


「あ?ダイヤだよ」


「ダイヤ?」



そう言うと、真珠は絵本を出して広げた。



「ダイヤってこれ?」


開いたページにはたくさんの宝石の絵が描かれている。


真珠はその中の一番大きな六角形の透明の宝石を指差している。



「よく知ってんな」

「えへへー、私はこれだよ」



真珠はページのあちこちに描かれている、小さな丸い白の宝石を指差した。



「ああ、真珠だな」


「私もおにーちゃんも宝石の名前だね、おんなじだー!」



ドクン。


…おんなじ?




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