悪魔に取り憑かれました。

決意

いつもの山まで来て、降りた。


ルビーはどこかへ行ったようだ。


真珠を草の生えた地面にそっと座らせる。


「怖かったか？」

「ううん、私お空飛んだの初めて！」


嬉しそうに笑ってる。


でも顔色は、相変わらず良くない。



「おにーちゃん…？」



真珠をぎゅっと抱きしめた。


やっぱり真珠はすごく小さい。



「おにーちゃん？」

「大人しくしてろ」



意識を集中させて、真珠に魔力を送り込む。


人間の病気を治すなんてことしたら、一体どれだけ寿命が縮むのだろう。


正直、怖い。


でも、どうしても真珠の病気を治してやりたい。



真珠が青白く光る。


人間を幸せにしたときの魔力の色。



「………っ！？」


頭に激痛が走る。


なんだ、今の……！？