悪魔に取り憑かれました。
うそ、轢かれる………!?



身体が動かない。


私は目をつむった。




……………




………あれ?



痛くない。



ゆっくり目を開けると………



「………へ?」


足がふわふわしてる。



足元をよく見ると、小さな家がいっぱい見える。



「ぎゃああああああ!!!」



飛んでる!


めちゃくちゃ高いところにいる!!


怖い!!!



「可愛くねー声出すなよ、うるせえな」



横を見ると…ダイヤ!?


目が青く光って、すぐ赤色に戻る。




だんだん今の状況が分かってきた。


私は今、ダイヤにお姫様抱っこされて、空を飛んでる。



「いやああああ!下ろして!!」


「…んだよ、轢かれそうだったから助けてやったのに」



…あ、そうだ。


さっき危うく車とぶつかるとこだったんだ……。



「…ありがと」


「お望みなら今すぐ下ろしてやろうか?ここから」


「やだやだやだ!お願い!やめて!!」



怖くて、ダイヤの首にギュッと抱きついた。



すると、ダイヤはゆっくりと下に降りていく。



「ほら、着いたぞ」


そっと地面に立たせてくれる。



私の家の前だった。



「はー、よかった……あ!」



ホッとした瞬間、重要なことを思い出した。



「あんた何で無事なの!?」
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