悪魔に取り憑かれました。
いつも意地悪く笑ってすぐそばにいたダイヤがいない。


今日は不幸なんて一度もなかった。



なのになんで、こんなにつらいんだろう。



ダイヤが動けないようにしたのは自分なのに、あいつは悪魔だって分かってるのに、なんでこんなにつらいんだろう。



気にしちゃだめなのに、気にしちゃだめなのに……。



そのあとはほとんど無意識だったと思う。


白金先輩にもらったメモを見て、白金先輩を友だちに追加。


文を打って送った。



【真珠です。
急に家の用事が入ってしまい、すぐに帰らなきゃ行けなくなってしまいました。また別の日でも大丈夫でしょうか?
本当にごめんなさい】



顔文字を打つ余裕すらなかった。



そして、教室を飛び出した。



走って学校を出る。


そして、家に向かって走った。



途中、携帯の着信音が鳴って、見てみる。



白金先輩からLINEが来ていた。



【そっか、残念だけど仕方ないね。
また都合のいい日に行こ!】



よかった、先輩優しい…。



よし、早く家に帰って、魔法陣を消そう……!



そう思って、一層走る。



「…あ!」



見通しの悪い交差点、確認せずに飛び出す。


すると…右側から車がすごい勢いで走ってきた。
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