悪魔に取り憑かれました。
fuchsia-フューシャ-

お日様の光があたたかい。


大きな木の葉っぱが風に揺れ、さわさわと音を立てる。



木漏れ日がキラキラきれい。



目線が低い。


なんだか背が小さくなったような…。



目の前には、男の人が立っている。



優しく笑ってる。


なのに…顔が分からない。



男の人は私と同じ目線までしゃがんで、私の頭を優しく撫でた。



そして、何かを差し出す。



赤い玉が二つ。



なんだろう………。



その赤い玉に惹かれて、私はゆっくり手を伸ばした。





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