悪魔に取り憑かれました。

天使

やっと観覧車が地上に着く。



ホッとしながら降りると、係員の人が頭を下げていた。



「申し訳ございませんでした」


…この声は。



その人が顔を上げるまでじっと見ると…


…やっぱりダイヤだった。



怒りがこみ上げてくる。



でも、白金先輩もいるし…。



私はダイヤに何も言わず、白金先輩と観覧車を離れた。



「長かったねー」


「ほんとびっくりでしたね。安心したらお腹すいちゃった…」



時計を見ると、もう1時だった。



「じゃあ俺何か買ってくるよ!真珠ちゃんあそこのベンチ座ってて」


「え!?私も行きますよ!」


「いいからいいから!待っててね」



そう言って、白金先輩はお店の方へ走っていった。



私は誰も座ってなかった、メリーゴーランド横のベンチに座った。



白金先輩優しいなあ…。


…ダイヤとは大違い。



私の嫌がることばっかりしてくる。


運もなんだか弱くなってきた気がするし…あいつがいるとロクなことがないな。



「はあ…」


「お嬢さん、どうしたんですか?」



……この声は。

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