アメトムチ
みんなが集まる昼時の食堂で、ファンクラブまであるらしい玉置に思いつく限りの罵声を浴びせる。きっと私は凄い顔をしているに違いない。現に頭に血が上っているのか顔がカーッと熱い。
「 で? 他に言いたいことは? 」
「謝って!! 」
「 誰に? 」
「 私に! 」
「 下衆い振り方した覚えないけど? 」
「 そうじゃない! 笑ったくせに! 」
食堂の真ん中、女子のアイドルといっても過言ではない玉置にブチ切れする女子。
この状況が注目されないわけもなく、沢山の視線が私達に集まる。
あぁ、明日から学校来れるかな。そう冷静に思う自分がいる一方でこの半月溜め込んでいたモヤモヤした何かを発散させるように温かいものが頬を伝った。