俺様男に効くクスリ



それからも、あーだこうだと、わけの分からんことばっかり聞いてくる一花。

誰がこんなふうに教育した!




「なに!?あいつらが一人で運べって言ったのか?誉めてもらえるからって?」


「うん。でも怒らないでね。千香ちゃんもヒロちゃんもあたしのために…」


「許すか!それでお前になんかあったら…」


「なぁに?いっちゃん…」





クスリの効き目は別にして、暑い時の炭酸はやけに胸をいっぱいにさせる。

その感じはなんとなく、誰かを好きになる時の感覚と似てて



たぶんオレは、夏にこうやって泡のとける炭酸を飲むたびに、今日のことを思い出すんだろう。

一花を想う気持ちと、あの下手くそな手作りドリンクの味を。




「ねぇ、なんなのいっちゃん」


「なんでもねーよ」


「やだー、教えてくれないと気になる」


「うっせーな!お前はもう少し…」






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