最後の夏休み~運命の日まで~
「ごめんお茶しかないんだ。」

「僕はお茶好きだよ。」

「ならよかった。」

「そういえばさ、石田さんってとっても元気な子だよね。」

「うん。かなこちゃんはいつも元気でいつもみんなの中心にいるって感じだよ。」

「かなこちゃんのこと好きなんだね。」
と慎也君は笑った。

実際にかなこちゃんは好きだ。
慎也君とはまた別のものだけど、ずっと友達でいたいとも思う。

「まぁ、僕のことも好きになってもらいたいけどね。」

「そんなことないよ。す・・・」

顔が真っ赤になった。恥ずかしすぎる。
「好き」の一言も言えないなんて。

「ゆきはかわいいな。」

慎也君は笑った。

そう、私が慎也君を好きになったのは少しかなこちゃんに似ているからだったりもする。

「石田さんも待ってるし、行こうか。」

慎也君がリビングへ向かっていった。
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