Polaris
「青柳さんなんか……嫌いです。大嫌い。もう案内はいりません。二度と私に話しかけてこないでください」
「ちょっ、待っ……‼︎」
私は涙を隠すように俯き、青柳さんの横を足早に通り過ぎた。
そして、突き当たりの角を曲がろうとしたその時………。
ガクッ─────
「きゃ……‼︎」
角を曲がると、すぐそこは階段。
それに気づかずに歩き続けた私の右足は見事に踏み外してしまい、私はぎゅっと目を閉じた。
そんな私の耳には最後
「キョンキョン─────!!!」
という声だけが残っていた────。