年の差400歳?!
部屋に戻ると彼は既に起きていた。
「夏希殿、申し訳ない。気が付いたら寝てしまっていた。」
ものすごく申し訳なさそうな顔で幸村さんが誤ってきた。
一戦国武将様が私如きに謝るなんて、そんなのこっちが申し訳ないです!
「あの、お粥…なら食べられる?これ、調味料とか使わないで作ってみたんだけど、よかったら。」
そろそろ何か食べないといくらなんでも体調悪くしちゃうよ。
「かたじけない。」
そう言って不慣れな手つきでスプーンを使ってお粥を口に運んだ。
食べてる。
昨日までならすぐもう訳なさそうに食べられないって言うのに。
「うまい。ありがとう、夏希殿。」
殿って…。
でも嬉しい。
「よかった、お口に合ったみたいで。」
私も幸村さんと並んで2人でお粥を食べた。
初めて笑いながら話した。
買った服も気に入ってくれた。
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