男な女と女な男
「よっ。悪いな夜に。」
玄関の扉を開けるとそこには本当に瑞樹が居た。

「本当に居た…」

「はっ?メールで居るって言っただろーが。」

「そう…だけど。」

「変な奴…。」

苦笑し,玄関で立ち止まっている輝に手招きする。

「ここじゃなんだから,ここらぶらっと散歩しながら話そうぜ。」

「うん。」







「…お前さ,樹里の事本気なわけ?」

輝の予想は当たった。
樹里の話題だろうとは薄々分かっていた。

「うん。自分でも分からないくらい好きみたい。」

その言葉を聞いた時,瑞樹は驚いた顔で輝を見た。

「なっ…何??」

「いや,お前案外素直に自分の気持ち言うんだなと思って…。」

「だって別に嘘じゃないんだから普通に言ってもいいんじゃないの…??」

「うっ…確かに…。恥ずかしさとか,ねぇのかよ。」

「そりゃ,多少恥ずかしいよ…」
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