オレンジライト〜明るい日々へ〜



涙が出そうな瞳で話してくれた涼也。


「私は涼也が一生懸命支えてくれたこと感謝してる。
ほんとは聞こえてた。私が昏睡になってたとき、涼也は"私のこと守りきれなかった上に何にもしてあげられなかった。辛い思いばかりさせた"って言った。でも、ちがう。
涼也はこうやって毎日のようにお見舞いに来てくれて、体のことをいつも気にかけてくれた。今までずっと涼也が支えてくれてほんとに嬉しかったよ。」


私も涙ぐみながら言った。



「舞梨奈…。」


「私ね、たしかに涼也の言う通りいつも強がって無理をしてきた。みんなに心配と迷惑をかけたくなかった…。」


私が言いたいことはこれからなのに、涙が徐々に溢れてくる。


それは涼也も同じだった。


「突然、体を傷つけられて、今まで経験したことのない怖さを知った。犯人が捕まっても、私のせいで涼也やお兄ちゃんたちが狙われてみんながこわい目にあってしまった。


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