オレンジライト〜明るい日々へ〜
私はそれから毎日同じ夢を見て起きるようになった。
どうしてこんなことに…?
その原因は分からなかった。
そして、ある日。
またあの夢を見て目が覚めた。
でも、どこか違う感じ。
どうしてだろう。
気晴らしに中庭へ出た。
綺麗な夜空。
星と月が中庭を明るく照らしている。
すると、1人の女性がいた。
琴音さんだ。
「琴音さん。」
「舞梨奈ちゃん今、なんて…?私の名前…。もしかして記憶戻ったの?」
「え…。ほんとだ。分かる。私がなんでここにいるのかも、琴音さんのことも千歌ちゃんのことも全部分かる…。記憶戻ったんだ…。」
「ほんと良かった…舞梨奈ちゃん…。」
「琴音さん…。」
どこか違う感じは全部記憶が戻ったからだったんだ。
自分でさえ気づかなかった。
あの時の夢を見続けていたからなのかな…。
たった数日だったけれど、記憶が戻らない日々は苦しかった。