綺麗な薔薇には闇がある
…………


暫く待ち続けているけれど、一向に人が減らない


それはきっと、〝友だち〟と同じクラスだったことを喜び合っている人が目の前に何人もいるから


クラスが分かったのならさっさと退いてほしい



だんだん嫌気がさしてきて、小さく溜め息を吐いたその時


「皆ごめん、ちょっと退いてくれるかな?」


廊下全体に響き渡る綺麗な声が聞こえた


周りにいた人達がさっと静まる


その声は私のすぐ後ろからで


思わず振り返るとそこには……


容姿の整った男子生徒が五人いた



そしてその中には一人、見知った顔が


私は彼を見て、驚きを隠せなかった


「……陽優(よう)……?」


ポツリと無意識に呟いたその名前に、後悔したが、既に手遅れだった
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