湖都子のポエム4

ほんの小さなきっかけで…


ほんの小さなきっかけで
人生が動き出した

どうしてるかなって思っても
素直に連絡できなかった
愛しい気持ちは募りつつ…
キミのそばをこんなに離れるなんて
初めて…かも
キミがいないと死んじゃいそうだよ

全然前に進めてない

ひさびさに会ったキミ
何…これ
顔を見ただけなのに
心臓すごいことになってるよ

オレにとって戸惑いの連続
だけど幸せな時間だった
これからの人生頑張れる気がする
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引きこもりの日々を過ごす中、両親の離婚が決まった…らしい。でも、それもどうでもよかった。俺の知らないところで何かが変わっていた

父親が婿養子だったので、父と2人で出て行くことになった。母の祖父の会社だったので、仕事もやめて…新しい会社に変わるらしい。何もかもが変わる。

色んなもの全部、涙と一緒に流せたらいいのに

新しい部屋。隣の部屋に挨拶に行くと、琴里がいた。な…なんで…世界に2人だけしかいないように、静か…言葉が出なかった。

まっすぐに俺を見つめる琴里。ふにゃっと、笑顔を見せる…かわいい。
「久しぶり。おじさんから聞いたよ。色々大変だったんだね。知らなかったよ」
「ああ、うん」
こんな夢みたいなこと信じられない。嬉しすすぎちゃって、頭が真っ白になる。そして、気づいた。眠れないまま、ボロボロになってる自分に…本当に恥ずかしいし、情けなさすぎだろ。
見ないで…マジで…

夢なら、このままさめないで…

これからの生活。休んでいた学校は辞めることになった。父が始める仕事を手伝うことになった。大変だろうな…2人ともご飯も作れないし…と、思っていたら、琴里が夕飯を作ってくれていた。

3人で、食卓を囲む。今まで、こんなことなんてなかった。いつも、1人で食べていた。初めて食べた琴里のご飯はめちゃくちゃおいしかった。これが普通の家庭なのかな…心がぽっかぽか。これが幸せってやつなのかなぁ?幸せすぎて、時間がとても早くすぎていく。

明日から、琴里がご飯を作ってくれる…の?都合のいい夢なんじゃないか…?ご飯の材料を3人分買って、琴里が料理してくれるなんて…
「明日はどうする?暇だから、必要なものがあれば、一緒に買いに行かない?」
「え、いいの?」
明日一緒に出かけられるんだ。ますますウキウキする。これからのために、もっともっと一生懸命頑張ろうと思えた。なんだか胸がドキドキして、苦しくって…こんなに心浮き立つことはなかった。

琴里とずっと一緒にいられたら…一緒に未来に向かって進もう。今日は泣かずにすんだ。琴里がいてくれるのなら、これからはもう泣かないよ。琴里は本当に優しいね。そういうところが好きなんだよ。好きすぎてどうしようもない。なんかこれじゃ、オレばっか浮かれてるみたい…
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