甘々王子と黒王子
綺麗!

先輩の家は開放的で好印象を持たせるデザインをしていた。

また、先輩の部屋も落ち着いた雰囲気だった。

「ちょっとここで待ってて」

先輩はそう言うと部屋を出て行った。

私に『部屋からは出ないでね』と注意?してから。

ここホントに綺麗な家だなぁ。

住んでみたいかも。

そんなことを考えていたら、ガチャリという音を立ててドアが開いた。

そこにいたのは

先輩?

でも……

着ているのはいつも目にしている制服ではなく、部屋着のようなラフな出で立ち。

それにいつもかけている眼鏡がない。

「せ、先輩?」

「は?お前誰?」

先輩じゃない?

夢から覚めちゃった!?

「おい」

明らかに苛立っていると分かるその人の声にビクリとする。

怖い……

どなたかヘルプミー

助けて〜

目をつぶって神様に祈る。

誰か助けて下さい。

大ピンチなのです!

すると私の祈りが通じたように

再びガチャリとドアが開いた。

おそるおそる目をあける。

どうか私の味方でありますように。

そう願いながらあけた私の瞳に映ったのは……

制服姿のいつもの先輩。

だけどその横にはあの人がまだいた。

「先輩?」

ドッペルゲンガー?

だっておかしい。

先輩が二人いるなんて!?





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