Focus


「いろちゃん!!」


教室に戻ると、春華が声をかけてきた。


「どうだった? お友だちになれた?」


「うん、それに、あっちはもう友だちになってると思ってたんだって」


「おぉー!よかったねー」


「春華、いつもありがとね」


「え、なにー? いきなりどうしたのー、いろちゃん。なんか照れくさいなぁ」


えへへっと笑う春華。


「なんかね、私って本当に春華いないとダメダメだなぁって。今日もその子が最初あまり来なかったんだけどね、その時になんか色々考えちゃって。春華はいつも私とお昼一緒に食べてくれたり、休み時間もおしゃべりしてくれたりしてるけど、私がこんなベッタリしてたら、春華は他の子と全然しゃべれないよなーって……」


言いながらだんだん目線が下に落ちる。


「なんか……うまく言えないけど、春華離れしなきゃなのかなって寂しくなってたところ」


「いーろーちゃんっ」


春華が顔をのぞき込んでくる。


「あのね、私も寂しかったんだよ? もちろんいろちゃんに新しい友だちができて嬉しい! でも、これからはその子とばっかり仲良くして、私よりもそっちの子とばっかり喋るようになったらちょっとヤだなって。私たち、相思相愛だねっ」


「はるかぁぁ……」


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