めぐり逢えたのに

食べ終わる頃に、ようやく車チームがぽつぽつ到着し始めた。

イケメンは涼しい顔をして、私と同じ部屋に泊まろうとするので（来る前は別にそれでもいいか、と私も思っていたのだが）、私は、電車チームの部屋に入れてもらうことにした。

イケメンは憮然としていたが、私は自業自得だと思っていた。電車チームの男子三人は戸惑っていたが、私は彼らといる方が楽しかったからしょうがない。（部屋の中で、私が大部分を占領しちゃって、着替えだの何だのの度に三人を廊下に放り出すことになったのはちょっと気の毒だった）

私は皆より一足早く電車で帰って来た。イケメンは他の女とよろしくやっていて、私には見向きもしなかった。

こんな風に小さな事件はあったけど、概ね平穏無事に時が過ぎて、私は進級した。

父は相変わらず私を誰かに引き合わせようと熱心だったが、それも、年中行事の一つになっていて、それほど特別なことでもなくなっていた。