【改訂版】ワケあり上司とヒミツの共有
ー『実はアタシもなの』ー


(…………ん?)

実はアタシもなの……?

「……えっ!?」

私はガバッ!身を起こし、ニコニコ笑っている雪ちゃんの顔をマジマジと見た。

「……え?実はアタシもなの、って……?」

「そのままの意味よ。アタシも恋愛感情で江奈の事が好きって事」

「え?あれ?…だって雪ちゃんって、男の人が好きなんだよね?」

「ええ」

「私、女だよ……?」

「そんなの知ってるわよ」

雪ちゃんが、クスッと微笑む。余裕の雪ちゃんとは対照的に、パニックを起こしている私。だってそうじゃない!?雪ちゃんは男の人が好きなのに私の事が好きって。しかも私と同じ恋愛感情で、って……。

「い、いいの……?」

おずおずと尋ねると、

「いいの、って。良いに決まってるじゃない。アタシをこんな気持ちにさせたんだから、ちゃんと責任取ってずーっと一緒にいなさいよ?」

と、プロポーズとも取れるセリフを雪ちゃんが言った。
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