彼女のことは俺が守る【完全版】
記者が集まっているのかもしれないと思い、少し身を竦めた私だったけど、駐車場には誰も居なかった。裏口からホテルの中に入り、結婚会見を行う宴会場の横にある控室に入った。そこには恰幅のいい男の人が緩やかにソファに座っていた。
高取さんが控室に入るなり、深々と頭を下げたのでこの方が海斗さんの所属事務所の社長さんなんだろうとなんとなく思った。
「遅くなりました。お待たせしましたか?」
「いや、私も今来たところだ。篠崎くん。そちらが君の婚約者だろう。彼女を紹介してくれるかな?」
社長さんは私を真っ直ぐに見ていて、瞳の奥まで見透かされるような気がした。でも、それは一瞬で、フワッと穏やかさに包まれた。
「こちらは僕と結婚することになった藤森里桜さんです。里桜、こちらは俺がお世話になっている事務所の代表である土浦さんだよ」
海斗さんがそういうと、社長さんはゆっくりと立ち上がり、私の方に手を差し出した。そして、私はその手を握ると、余りの大きな優しい手に目を見開いてしまった。
「お会いできて嬉しいです。里桜さん。私は篠崎くんの所属している芸能事務所の代表を務めています土浦と言います。今回はこちらの不手際でご迷惑をお掛けして申し訳ありません」
「藤森里桜です。こちらこそよろしくお願いします」
高取さんが控室に入るなり、深々と頭を下げたのでこの方が海斗さんの所属事務所の社長さんなんだろうとなんとなく思った。
「遅くなりました。お待たせしましたか?」
「いや、私も今来たところだ。篠崎くん。そちらが君の婚約者だろう。彼女を紹介してくれるかな?」
社長さんは私を真っ直ぐに見ていて、瞳の奥まで見透かされるような気がした。でも、それは一瞬で、フワッと穏やかさに包まれた。
「こちらは僕と結婚することになった藤森里桜さんです。里桜、こちらは俺がお世話になっている事務所の代表である土浦さんだよ」
海斗さんがそういうと、社長さんはゆっくりと立ち上がり、私の方に手を差し出した。そして、私はその手を握ると、余りの大きな優しい手に目を見開いてしまった。
「お会いできて嬉しいです。里桜さん。私は篠崎くんの所属している芸能事務所の代表を務めています土浦と言います。今回はこちらの不手際でご迷惑をお掛けして申し訳ありません」
「藤森里桜です。こちらこそよろしくお願いします」