命の軌跡
 次の日の朝、私はいつものように起きて、いつものように朝食を作った。

 そして、いつものように弁当を作り、いつものように恭平を玄関で見送った。

 今日も、こうしたいつもの一日が始まった。

 気分も、体調も悪くはない。

 何の問題もなく、今日一日が過ぎ去って行くはずだった……。

 昼が過ぎて、夕日が大地を真っ赤に染める頃。

 生理痛のような、鈍い痛みが私を襲った。

 でも、我慢出来るような痛みだったから、そんなに気にはしていなかった。

 一時間置きくらいに、段々と痛みが増していく。

 半日が過ぎた頃には、痛みが襲ってくる間隔はかなり短くなっていた。

 そして、生理痛だと思っていた痛みが、我慢出来ないほどの激しい痛みへと変わっていく。

 私は、立ち上がることさえ、出来なくなっていた。

 息も乱れ、呼吸をするだけでも精一杯。

 もしかしてこれって――。

 そう、昨日本屋さんで調べた"陣痛"の説明と酷似している。

 ついに赤ちゃんが産まれるときがやって来たんだ……。

 私は力を振り絞って、電話を手にした。
 
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