変わらぬ愛なんて、あり得ない!【甘い香りに誘われてⅡ】spin off
ふわりと、カモミールが仄かに香る。

目の前の木のテーブルに、湯気の上がったハーブティーのカップが置かれた。

「美咲、あまり冷やすと、良くないよ」

そう言って、矢野さんが私の腰掛けるベンチに座った。人一人分のスペースに、寂しいと思ってしまう。

「ありがとう。綺麗だなって思って、寒い事なんて忘れてました。へへ…」


矢野さんが持ってきてくれたハーブティーを飲みながら、中庭のイルミネーションを眺めていた。



矢野さんも私も、一言も話さず、ただ黙って眺めていた。


時が、静かに流れていく。





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