百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜



青年は、可笑しそうに笑って、芝狸を撫でている。



な……なにこの人?


いきなり現れて、芝狸と親しそうに……。


それに、私と周くんと同じ高校の制服を着ている。


誰だろう……?



すると、私の視線に気づいたのか、
青年が、ぱっ、とこちらを見た。



「ん?あんた、噂の美少女ちゃんじゃん。何でここに?


周〜いつ知り合いになったんだよ?

まさか彼女?」







か……“彼女”?!



どっかん!と頭が爆発した。


一気に体温が上昇する。



「違うよ。佐伯さんは僕らの新しい仲間。

彼女じゃないって。」



そして、周くんの一言で一気に冷却。



………ですよね。



青年は、ふーん。と、興味津々、といった様子で私を見た。


周くんが私に向かって言う。



「佐伯さん、紹介するよ。この人は相楽 遊馬(さがら あすま)。

同じ高校の一つ先輩で、竜ノ神探しの仲間だよ。」



青年は、笑顔で私に言う。



「“遊馬”でいいから。

よろしくな、佐伯。」



私は、ぺこり、と頭を下げた。



……この人も同業者なんだ。


私と同じで、生活苦なのかな?


バイトの為に、この仕事を引き受けてるとか?


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