百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜
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放課後。
私は、スクールバックを肩に、街中を歩いていた。
頭の中は、今朝の周くんとの話のことでいっぱいだ。
今日一日中、そのことが気になりすぎて、全然授業に集中出来なかった。
……九条 遥って、そんなに悪いやつなのかな…。
私は、藍色の髪の青年を思い浮かべる。
確かに、あいつは冷たいし、暴言吐くし、変態だし、優しさのかけらもないし
人のこと、“彼女”とか言って抱きしめるし、いきなり屋根の上から現れるし
……いつもは人をからかってばっかりなのに、急に真剣な顔をしてくるし……
………。
そこまで考えて、私は、はぁ、と息を吐いた
結果、やっぱり悪いやつなのかも。
周くんがそう言ってるんだもんね。
第一、私は、アイツと出会ってからアイツのいいところ一回も見てない。
……いや、忠告はしてくれたんだっけ。
“妖の世界は、お前が思ってるほど簡単でも、優しくもねぇ。”