居場所をください。



それから私は日本史のプリントをやり

それを貴也が写す。


「きっとテストとかあったら

美鈴が一番頭いいんだろうな。」


「そんなことないでしょ。」


「ここで真面目に勉強してるやつなんていねーよ。」


「私は昔勉強しかやることがなかったから。

一高に入ってからも勉強とバイトばっかだったし。

一高はみんなが頭いいから

私なんて落ちこぼれだったよ。

高橋と共に。」


「朔也ってやつは?」


「朔也は頭よかったよ。

だって朔也私に告白してきたとき

すっごい真面目君だったもん。」


「は?あれが?」


「あれが。驚きでしょ?

もともと今の朔也みたいなタイプだったけど

私を好きになって変わったんだってさ。

ま、私が振ったらもとに戻ったらしいけど。」


「へぇ。

あいつがねぇ。」


「本当べつじんだよ。

告白してきたときもおどおどしてたし。

絶対こんなやつ無理って思ってたのに

嘘だったなんて。」


「今の姿でその時コクられてたらどうしてた?」


「好きじゃないのに付き合わないよ。」


「ふーん。」


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