居場所をください。



「美鈴、なに怖い顔してんの?

ヤキモチ?」


長曽我部さんが来た。


「たぶんケンカ。」


「はぁ?なんで。」


「佐藤さんが…」


…そうだよ、元々佐藤さんが…。


「佐藤さんはどこ!」


「なにキレてんだよ。

あそこにいるけど。」


少し離れたところに佐藤さんを見つけた。


「文句言ってやる!」


「はぁ?」


私は佐藤さんの元へ向かった。


「ちょっと!」


「あれ、美鈴ちゃんどうしたの?

なんでそんな怒ってるの?」


「もー完全やりすぎだよ。

けんかになりました。」


「はは、貴也もガキだな。」


「おかげで私は無視で大橋さんと楽しそうだし。」


「でも貴也は美鈴ちゃんが気になって仕方ないみたいだよ?

こっちチラチラ見てるし。」


「え?」


「貴也も美鈴ちゃんの気を引きたいんだよ。

なのに空回りして、結局美鈴ちゃんが俺のとこきたから

今はたぶん後悔してるよ。

なんで俺のとこ来ねーんだよ、って。」


「…そうかなぁ。」


「あいつより俺の方が女の事は上手だから。

あいつはまだまだガキだから俺には敵わねーよ。

どうせ貴也から折れるよ。」


「…でも大橋さんと楽しそうだけど。」


佐藤さんに言われて貴也の方を見るけど

やっぱり笑顔で話す貴也。


私にはあんまり笑顔見せないくせに。

微笑む程度な癖に。


「それでも美鈴ちゃんといるときとは顔が違う。

あれは隼也といるときと一緒。友達として。


美鈴ちゃんといるときはあんな風に笑わねーよ。

もっと愛しそうに微笑んでる。」


…そっか、なるほど。


「……………ありがと。」



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