居場所をください。
「ただいま。」
帰ると、二人はまだ私の写真集を見ていた。
「おかえり。
遅かったね?」
「友達にあって長話してたの。」
「友達?」
「前に撮られたことあるよ。
私が抱きついてるやつ。」
「あぁ、最新だね。
確かいとこだったってやつ。」
……………そうだった。
いとこなんだよ、あの人。
栞奈の前では身内の話避けてたのにな…。
「美鈴ちゃん、親見つかったんでしょ?」
「え?」
「いとこが見つかったんだもん。
親が見つからないわけないじゃん。
私に気使わなくていいよ。」
「…うん。まぁ…。」
「どうして一緒に暮らさないの?」
「お母さんはね、もう亡くなってるの。
ガンで。」
「ガンで…?」
私の言葉に小林くんが反応した。
「うん。
お父さんはまだ元気なんだけど
私が娘だって公表できない立場の人だから。」
「どうして?」
「私が隠し子だから。
公表したらきっと私はまた居場所をなくす。
だから、これでいいの。
会えない訳じゃないし。」
「そっか。
じゃあ新曲はやっぱり両親の事なんだね。
最初、貴也くんのことなのかなーって思ってたけど。」